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脚の痛み
足の痛み

神経症状 

坐骨神経痛
坐骨神経は腰椎から出た神経と仙骨から出た神経が 合わさった非常に太い神経です。人体の中で最大の神経でペン軸ほどの太さがあります。坐骨神経痛は、神経が腰椎の隙間から出て骨盤をくぐり抜け、お尻の筋 肉から顔を出す間のどこかで、圧迫や絞扼などの障害を受けた為に発症すると言えます。坐骨神経痛は病名ではなく、症状に対する名前です。臀部から脚にかけ て走行する坐骨神経が何らかの原因で圧迫されることにより痛みが生じます。坐骨神経の経路と分布領域に痛みのあるものが坐骨神経痛と呼ばれています。 坐骨神経痛は、神経が圧迫などの障害を受けた為、腰・臀部~下肢にシビレや疼痛を発症するものと言えます。 
症状は、特に動いていなくても、太ももから足の裏にまで痛みを感じることがあります。ある日突然に、太ももの痛みやしびれが現れてくるケースもあります。 急性腰痛のように急性的な痛みではなく連続的に起こってきます。また痛み以外に下肢のシビレや歩くのもつらいと感じる場合もあります。 
坐骨神経痛とは腰からお尻、太ももの後ろを通り足の先まで伸びる坐骨神経が何らかの理由で障害を受けるとお尻から太ももの後ろ側、膝から下の足の外側などに重だるい感じやしびれが生じるのが主な特徴です。
 

原因 
坐骨神経が圧迫や牽引を受けていることが考えられます。特に梨状筋は、骨盤の中心にある仙骨から股関節に向かって、お尻を横切るように付いています。この 梨状筋のすぐ下を坐骨神経が走っているため、梨状筋に異常な緊張状態が起こると、神経を圧迫してしまうのです。原因となる部分が、腰椎なのか、お尻の筋肉 なのか、太ももの筋肉なのか検査をして調べることが大切です。現れている症状は同じように見えても、原因によって対処法は異なります。年齢により異なりま すが、比較的多いのがぎっくり腰から腰痛が慢性化したもの、次に梨状筋症候群が挙げられます。この梨状筋が炎症もしくは過度の緊張状態になると、その下を 通る坐骨神経を圧迫して神経の走行に沿って痛みがでます。梨状筋症候群は比較的緩徐に発生し、通常はラセーグ徴候が陰性となります。

治療法…
坐骨神経痛の治療は坐骨神経がどこで圧迫しているのかを詳しい問診・検査によって探し出し、背骨の調整、筋肉の緊張の緩和、姿勢の改善などを行なうことで、圧迫している部分への負担を取り除いていきます。 
0主な検査としては、神経の働きを調べるための感覚や運動の検査、神経の圧迫・損傷部位を調べるための神経や関節・筋肉の負荷テスト、身体の全体的なバラ ンスを見るための姿勢検査、そして、筋肉の緊張や関節の動きを見るための触診などがあります。これらを行なうことで、原因や損傷の程度、治療部位などを見 極めていきます。 
整形外科では、 坐骨神経痛 の原因を診断後  坐骨神経痛の治療 としては、軽症の坐骨神経痛には物理療法(牽引・温熱・電気・マイクロ・ホットパック・SSP)など、痛みのやや強い 坐骨神経痛の治療 には、神経ブロック注射なども、夜も眠れない・激しい痛みで日常生活を送れないそんな激痛の伴う 坐骨神経痛の治療 には、原因疾患(椎間板ヘルニア・腰痛分離・すべり症)の手術が行われることもあります。 
はり・灸・整体・マッサージなどでは、これが 坐骨神経痛の治療 というものはありませんが、腰を含め全身の調整を行う事を坐骨神経痛の治療として行う治療院を選ぶといいでしょう。



 

モートン神経腫
症状
中足骨の間には足の指と指の間の感覚を司る神経が走っています。足底の横アーチの低下や窮屈な靴の使用などによって、中足骨が神経を圧迫することがあります。圧迫された神経は炎症と腫れを起こします。神経腫は最も典型的に第3と第4中足骨の間に起こります。
症状は痛みとシビレで、痛みは締めつけられる様な、刺す様な、焼ける様な痛みだと訴えます。これらの症状は長時間の立位や歩行、スポーツ活動によって増悪し、休憩すると軽快します。さらに進行しますと夜間痛を訴えます。

原因 
ハイヒールの使用や窮屈な靴での長時間の作業、スポーツ活動によって足の指が過度に伸ばされる状態を強制された結果、総底側趾神経が横中足靭帯により圧迫れて発生します。中年の女性に多く認められます。すべての足の指と指の間に発生しますが、特に第3趾と第4趾の間によく認められます。

治療法…足部に圧迫感をもたらさない様な靴を指導します。リハビリテーションとしては温熱療法や筋力強化訓練を指示します。頑固な症例ではステロイド局所注射もあります。再発を繰り返す症例では横アーチの低下もあるので、足の指と指の間に圧迫がかからないようインソールを使用、足の姿勢を矯正することで痛みが軽減します。
これらの保存的治療にて改善が得られない症例では手術的治療を検討します。



血管症状

下腿静脈瘤

足の表面にあるたくさんの静脈が拡張し、蛇行屈曲して浮き出た状態です。静脈弁の機能不全による一次性静脈瘤と、生まれつき静脈が拡張している先天性静脈拡張症のような二次性静脈瘤に分けられます。
下肢の表在静脈だけでなく、精索、食道下部、直腸肛門部の静脈にも現れることがあります。初期には静脈がふくれあがるだけですが、症状が進むと立っている時の下肢のだるさやうっ血感、重量感、疼痛、浮腫、筋肉のけいれんなどが出現し、静脈瘤部の知覚異常やかゆみ、かくことによる慢性湿疹様皮膚炎なども現れてきます。慢性期になると、浮腫、出血、皮膚の色素沈着、難治性潰瘍、血栓性静脈炎の急性症状、うっ滞性皮膚炎などが出現し、時に難治性潰瘍となることもあります。
原因 
足の静脈は、表面を走る表在静脈系と深部を走る深在静脈系に分けられ、両者の間は交通枝という静脈でつながっています。表在静脈系と交通枝には逆流防止の弁があり、静脈血が重力に抗して心臓にもどってくるのを助けています。
最も多くみられる、静脈弁の機能不全によって起こる一次性の静脈瘤の原因としては、もともとの静脈壁の構築の弱さだけでなく、遺伝的要因や妊娠、肥満、立ち仕事といった要素の関連も指摘されています。

治療法…初期の軽度のものでは、長時間の立位を避け、弾性ストッキングを着用し、夜間に患肢を高く上げておくことによって、症状は改善します。症状が強く大きな静脈瘤があるもの、うっ血が著しくて下肢の挙上でも改善しないもの、慢性の静脈血行不全があるもの、血栓性静脈炎を繰り返すものなどに対しては、大小伏在静脈の皮下抜去(ストリッピング)、静脈の高位結紮剥離、静脈瘤の切除、硬化薬注入による治療などが行われます。



コンパートメント症候群

外傷による急性型と、運動などの持続によって起こる慢性型とがあります。下腿骨骨折に続発する場合は、とくに高度のはれを伴うことが多く、注意が必要です。そのほかスポーツや長距離歩行によって、過度の負担が下腿に加わった際にも起こります。また、ギプスや包帯による圧迫が原因になることもあります。

原因 
コンパートメント症候群は、損傷を受けた筋肉に過度の腫れが生じ、腕や脚に重大な障害を与えるおそれのある状態です。腕や脚の骨折や圧迫などによる組織の損傷が原因で発生します。筋肉は周囲を線維組織で覆われていて、1つの閉じた区画(コンパートメント)になっています。損傷を受けた筋肉の腫れが進み、閉じた区画内の腫れがひどくなり、さらにギプスによる固定などが加わると、筋肉組織の内部の圧力が上昇します。内圧が上昇すると、筋肉に酸素を供給する血流が減少します。酸素の欠乏状態が長時間続くと筋肉の損傷がさらに進み、腫れが増大することで、組織にかかる内圧もさらに上昇します。こうした悪循環により、わずか数時間で筋肉や周囲の軟部組織に不可逆的な損傷や壊死が起こることがあります。
骨折後に、固定した腕や脚に痛みがあって次第に強くなっていく、固定した腕や脚の指をそっと動かしただけで痛む、腕や脚がしびれるといった症状があれば、コンパートメント症候群が疑われます。筋肉の内圧の測定結果に基づき、コンパートメント症候群の診断を確定します
下腿に発赤やはれが現れ、緊張感が高まって痛みが出てきます。手でストレッチをすると激痛を伴うようになります。放置すると内圧の上昇により神経が圧迫され、しびれが起こることがあります。

治療法…まず予防方法ですが、症状が出たらスポーツ活動などを中止することです。
その後筋肉のアイシングをおこないます。
その他にもトレーニングプログラムの見直しやシューズ・ランニング技術の検討、練習環境などの改善などが効果的だと思われます。
外傷後の処置としては、静脈還流を促進するため患肢挙上が行われるが、心臓と同じ高さを保っていればよいでしょう。
コンパートメント症候群の治療法としては、針灸治療が有効です。(急性の場合を除く)
現状を把握しながら、長趾伸筋、長母趾伸筋、前脛骨筋、長・短腓骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋、ヒラメ筋、底筋などの筋肉に適切な処置をとります。
以上がコンパートメント症候群の症状、治療、予防方法、原因です。
治療が必要な場合は実績のある専門医のいる病院で、治療を進めることが重要であるといえるでしょう。




筋・骨症状

肉離れ
そもそも肉離れとはどんな症状なのでしょうか。スポーツをされた方、またしている方は、一度くらい経験されたと思いますが、肉離れとは、ふとももや、ふくらはぎなどの足、上腕やひじなどの腕によく起こる症状で、筋肉の痙攣(けいれん)を引き起こす筋肉周辺の膜が損傷すること、筋肉組織の一部が破損したり、断裂することをいいます。肉離れには、軽度から重度までさまざまな症状があり、1度から3度で表されます。運動時に軽く痛みを感じる軽度(1度)の場合は、RICEすべてを行うのではなく、軽く圧迫する程度が適当で、歩くのもつらい中度(2度)の場合は、1~2週間程度RICEを行います。内出血を伴うなど、歩くことも不可能に近い重度(3度)の場合は、肉離れを起こした直後にRICEを施し、すぐに病院に行くようにしましょう。

原因 
筋力不足、量・質ともに自分の筋力に見合わない運動負荷でのトレーニグ。また、太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)の筋力が太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)の筋力の5割以下であると筋力のバランスが悪くなり、ハムストリングスの肉離れが起こりやすいと言われています。
疲労が蓄積している自分の筋力に見合わないような過多な練習量で運動を続ける。ゴムで例えると、健康状態の筋繊維は新しい弾力のあるゴムですが、疲労状態の筋繊維は古い切れそうなゴムの状態になります。
季節・天候等の条件(寒い日)寒い時筋肉は縮んでいます。そんな時いきなり激しい動きをして一気に筋繊維を伸ばそうとしたら・・・
足に負担のかかる場所アスファルトや坂などでの練習。芝生や土と違って、地面からより強い衝撃が足に伝わってきます。上記のような状況で急なダッシュやジャンプ等を行いますと、肉離れの危険性がさらに高まりますので、自分の体とよく相談しながらトレーニングを行うようにしましょう。

治療法… 肉離れの治療法は、筋肉のトラブルであるため、筋肉のことをよく考え、適切な処置をする必要があります。その処置としては、ほとんどのスポーツ時のケガやトラブルなどの応急処置や治療として、よく利用されているRICEという治療法が有効です。RICEとは、応急処置、簡易治療法として有効といわれる、ケガ患部を安静にすること、よく冷やすこと、包帯などで圧迫すること、心臓よりも高い位置に挙げることの4つの処置法の頭文字をとったもので、RはRest(安静)のR、IはIce(氷冷)のI、CはCompression(圧迫)のC、EはElevation(高挙)Eを表しています。
では、肉離れの治療法RICEをもう少し詳しくみてみましょう。
RICEは、患部への血流を抑えることで、腫れを抑える効果があり、重度のケガの場合でも、適切に行うことで、治癒を早める効果を発揮するといわれています。肉離れを起こした時は、ストレッチをしたり、患部を下手にマッサージすると、かえって逆効果になってしまいます。肉離れを起こした時は、まず、R。安静(Rest)にすることです。次に氷冷(Ice)。氷と包帯を利用して、患部を充分に冷やすこと。皮膚を傷めないようにタオルなどをかぶせて、氷で冷やすようにしてください。そして、C。圧迫(Compression)すること。包帯などでしめつけすぎないように注意しながら、患部を圧迫します。冷やしながら行うことで、さらに効果的です。Eは、高挙(Elevation)。心臓部より患部を上に挙げることで、血流を緩め、患部の腫れを抑えることができ、重力を利用して止血を促がす効果があります。高挙は、横になって行っても効果的ですし、寝るときに行うことも有効です。
予防のためには、まず原因を考えてみましょう。肉離れの原因は、筋力の低下はもとより、筋力の低下だけでなく柔軟性の欠如による影響、またウォーミングアップ不足が、肉離れの原因として一番大きなポイントといえます。その改善が予防策につながる一番の方法を紹介します。運動前にしっかりとストレッチを行い、筋肉をしっかり伸ばし、しっかりウォーミングアップすることで、収縮性を保つことが重要ですが、こまめに水分補給することで、その筋力の柔軟性を向上させることが可能です。しかも、運動中にもこまめに水分補給をすることで、運動時に発生した筋肉の熱を冷やす効果もあるので、肉離れはもとよりケガ防止のために運動前には、しっかりしたストレッチを、運動中のこまめな水分補給をしっかりと意識してください。




足底筋膜炎
足底筋膜炎ではよく朝起きて足に体重をかけたときに、かなりの痛みを感じます。痛みは歩きはじめた後、一時的に解消します。歩いたり走ったりしているときに痛みが起こることもあり、この場合の痛みは、かかとからつま先に向かって放散します。足底筋膜がかかとの骨や母指球の下部と接している部位に圧痛が認められます。

原因 
足底筋膜はかかとの骨の下側と母指球をつなぎ、ウォーキングやランニングやジャンプ動作、急激なストップダッシュなどをするときに、ばねの役割を果たし、これらの動作でかかとを上げるときに、足底筋膜踵骨付着部の緊張が最大になり炎症を起こすことがあります。他にもすり減った靴、アーチサポートがあっていない、底が硬い靴などを使用すると、足筋膜が引っ張られ、炎症を起こすことがあります。
筋膜炎という病名は筋膜の炎症を意味しますが、この病気は実際には炎症というよりは、足底筋膜に繰り返し負荷がかかることによって起こります。足底筋膜に過度の負荷がかかると、小さな断裂が生じます。足底筋膜炎はかかとの痛みを起こす最も一般的な原因です。痛みは足底筋膜に沿った部位ならどこにでも起こりますが、最も多いのはかかとの骨と足底筋膜がつながっている部分です。土踏まずのアーチが高い人も低い人も、この病気を起こす人はたくさんいます。腓腹筋やアキレス腱(ふくらはぎの筋肉をかかとの骨に付着させている)が緊張すると足が平らになり、筋膜が「弓の弦状」になって痛みを伴います。

治療法…
足底筋膜への負荷と痛みを軽減するためには、はだしで歩かないようにし、歩幅を小刻みにします。ジョギングなど脚に衝撃が加わる動作は避けるべきです。減量が必要な場合もあります。腓腹筋のストレッチはしばしば治癒を早めます。矯正用具を使って調節した靴をはけば、かかとを衝撃から守り、足を上げたときもサポートします。
ほかには、キネシオテープによる固定、土踏まずのアーチを支持する装具、アイスマッサージ、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用、ステロイド薬の患部への注射、理学療法、矯正具の使用、就寝中にふくらはぎの筋肉と足底筋膜を伸ばすためのそえ木の使用などがあります。これらの治療を行っても効果がなければ、筋膜の圧力を部分的に開放し、骨棘の切除を試みる手術が必要になることもあります。




アキレス腱周囲炎

アキレス腱は人体で最大の腱です。アキレス腱は腓腹筋とヒラメ筋が合体したもので、踵骨の後方に付着しています。アキレス腱炎とは、アキレス腱自体が微細な部分断裂によって炎症を起こした状態を言います。アキレス腱周囲炎とは、アキレス腱周囲の結合組織(パラテノン)が炎症を起こした状態を言います。アキレス腱滑液包炎(アキレス腱付着部炎)とは、アキレス腱付着部周辺にある滑液包が炎症を起こした状態を言います。これらの病態メカニズムは多少の違いがあるものの、症状や治療についてはほぼ同様です。
症状は痛みや腫れです。中には、痛みのために足首の運動障害や歩行障害を認める症例も経験します。診察ではアキレス腱の肥厚や圧痛、足首の運動制限などを認めます。レントゲン検査では特徴的な異常所見はありません。時に、アキレス腱の肥厚(CR軟部組織撮影)やアキレス腱付着部の骨棘(骨のとげ)を認めることもあります。

原因 
スポーツ活動や長時間の作業による慢性的なアキレス腱への刺激や間違った靴選びによって発生すると考えられています。アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎は、使いすぎ症候群(over use)と考えられています。アキレス腱だけではないのですが、力学的負荷は牽引・圧迫・剪断の3つの負荷が複合的に起こっていると考えられます。ジャンプや着地・ダッシュ・急激な方向転換などの動作の繰り返しによりアキレス腱への負担が繰り返しかかる事により炎症を起こすと考えられています。
筋肉や腱に炎症を起こす事は、スポーツを行っていると多くあります。その中でも多い部位がアキレス腱や膝の膝蓋骨腱などです。バスケットボールや陸上の短距離走・跳躍種目などに多いのがアキレス腱炎・アキレス腱周囲炎です。アキレス腱炎は、アキレス腱自体に炎症を起こし、変性や部分断裂を起こしているものです。

治療法…
保存的治療が原則です。まず、誘因となったスポーツ活動を一時中止し、薬物療法として短期間の非ステロイド系抗炎症剤を処方し、リハビリテーションとして温熱療法やストレッチング、筋力強化訓練を指導します。再発を繰り返す症例ではアキレス腱にかかる負担を軽減する目的にて足底板の装着を勧めます。炎症を抑えるために非ステロイド系消炎鎮痛剤を服用することやブロック注射することがあります。しかし、ブロック注射の場合ステロイド剤によりアキレス腱が変性することや虚弱化を招く危険性が指摘されています。その他にも、「一度使用すると頻繁にブロック注射に頼るようになる事」や「慢性腱症へのステロイド注射は臨床的に有用性は実証されていない」などの研究が発表され、最近では積極的な使用は避けられているようです。




変形性膝関節症
初期は膝にこわばりを感じることが多く、長く正座やあぐらをかいた後に立ち上がった際の痛み、膝が伸び難いことなどを訴えます。
痛みは膝関節の内側、あるいは膝のおさら周辺にあり、膝裏に緊張感を訴えるものもあります。
病期が進行するにしたがって動作中の痛みを訴えるようになり、階段や坂道の昇降時にも痛みを感じ、さらに平地歩行にも支障を生じるようになります。
滑膜の炎症・増殖による滑膜炎が起こると関節に水がたまる「関節水腫」となり、腫脹・圧迫感を訴えます。
さらに関節軟骨や半月板の変性・摩耗が進むと、関節を動かしたときにコリコリ、ガリガリといった軋轢音が出てきます。日本人では大多数が関節の内側の変形が強いため、O脚になる傾向があります。

原因 
変形性膝関節症の病因は一次性と二次性に分けられます。
先天異常・代謝性疾患・外傷など明確な原因があるものは二次性に分類されます。
一般的に多いのは一次性のもので、60歳前後の女性が、誘因なく膝の痛みや運動障害、膝に水が溜まるなどの症状を訴えます。このように明らかな原因が認められない場合は一次性に分類されます。
加齢による関節の老化や筋力・代謝の低下で、骨と骨の隙間がだんだん狭くなり、やがては、骨と骨がこすれ合うようになります。
関節軟骨には神経がないので、摩擦による痛みはありませんが、周りの組織(靱帯や関節包)が次第に刺激され痛みを起こし、長い年月をかけて症状が進んでいきます。

治療法・・・一般的に手術療法よりも、まずは保存療法を行う傾向があります。
保存療法では膝関節の危険因子や手術所見を十分に認識した上で指導をうけると、変形の自然経過を遅らせ、症状を軽減させることに効果的です。
痛みを抑えるために消炎鎮痛薬を投与するなどは勿論有用ですが同時に正座を避ける、杖を突くなどの日常生活での意識改善が大切です。
次いで、積極的に膝周辺の筋力強化をはかります。(下記のホームケアで説明)
適度な運動(ストレッチ、筋力の強化、姿勢訓練など)によって軟骨組織を健康な状態に維持し、関節可動域を広げ安定させることで、関節が外部からの衝撃を吸収できるようになります。ただし間違ったトレーニングをすると悪化することがありますので注意が必要です。また、痛みがひどいときは関節を休ませるべきですが、逆に何も運動をしないと変形性関節症は改善するどころかより悪化するという傾向があります。
無理はせず、自分の状態をきちんと把握し正しい運動を行いましょう。
なお、関節の安定化や痛みの軽減の為にサポーターや足底板等を作るのもよいでしょう。関節の向きや、荷重を正しい位置にしてから運動を行うと、より効果が期待できます。
保存療法の中で理学療法としては、温熱療法が有用な場合があります。熱によってこわばりや筋肉の機能を改善し、痛みの域値を変化させます。コキシブ系薬剤やヒアルロン酸(正常な関節液に含まれる成分)を関節に注射する治療は、長期にわたってこの病気を患っている人の一部で、痛みを和らげる効果を示しています。保存的治療が期待できない場合は手術療法を検討します。高位脛骨(こういけいこつ)骨切り術は、まだ変形を起こしていない関節面が残っている場合に行います。変形が重度である場合は、人工関節全置換術(ぜんちかんじゅつ)の対象になります。これらの手術では疼痛は明らかに改善しますが、術後の合併症である血栓症による肺塞栓症、脳梗塞、心筋梗塞の発生に十分注意を払う必要があります。また数種類の栄養補助食品(グルコサミンやコンドロイチン硫酸など)を摂取することにより個人差はありますが痛みが軽減する場合もあるようです。


ホームケア・・・

仰向けで膝関節を十分に伸展させたまま、下肢全体を重力に抗して挙上させ内回し・外回しと動かします。
逆の膝は曲げて立てておきましょう。
内・外10回ずつを1セットとして1日3セット程行って下さい。

仰向けで膝裏にマクラやクッションを置き、軽く膝関節が曲がった状態にします。その状態から膝を伸展させるようにマクラを5秒間押しつけます。その際踵が床面から離れないように注意して下さい。
5秒間を1回とし、5回で1セット1日3セット程行って下さい。

*必ず専門家の先生に相談してからおこなって下さい。




オスグット病(オスグットシュラッテル病)

小学校高学年から中学校の生徒が、積極的なスポーツ活動をしているうちに膝の前面に痛みや骨の隆起を訴え、よく外来を受診されます。その多くはオスグッド病と呼ばれる10代前半に好発する代表的な骨端症(成長期に変化の起こる病変)で、脛骨粗面の骨端軟骨に分離や遊離が生じる障害です。スポーツ時の膝前方部分の痛みや腫れでひどい時には通常の歩行時の痛み訴えることや正座ができなくなること膝をついて座ることができなくなります。

原因 
原因はいろいろあると考えられていますがスポーツなどによる"使いすぎ症候群"の一つとされています。膝蓋骨と脛骨の間にある靭帯に、ランニングやジャンプ動作により大腿四頭筋(膝を伸ばす筋肉)が収縮することにより過剰な力が繰り返し加わったため、成長期の未熟な脛骨の表面が損傷されておこるものと考えられています。

治療法…
保存的治療が原則です。まずスポーツ活動を一時中止していただき、薬物療法として短期間の非ステロイド系抗炎症剤を処方し、リハビリテーションとしては温熱療法、大腿四頭筋のストレッチングや筋力強化訓練を指導します。難治例ではギプス固定やステロイド腱内注射を検討します。症状が改善すれば十分なウォーミングアップを行わせ、オスグットサポーターを着用させスポーツ活動を再開させます。スポーツ終了時には必ずクーリングダウンとしてRICEの処置や各種のストレッチングを指導します。
尚、多くの症例は骨の成長が止まる17~18歳で自然に改善します。しかし、長期にわたって痛みを訴え、分離骨片を認める症例では手術的治療(骨片摘出術や周囲の軟部組織と滑液包を摘出する手術)が検討されます。
痛みの強い時期は安静にし、患部を冷やす。痛みが強い場合はスポーツを休止する。スポーツの前後は入念にストレッチを行なう。特にバスケッドボールなどの様に体幹を前に曲げた姿勢が長いスポーツでは、大腿四頭筋が短縮したままになりやすいので症状が回復しても念入りにストレッチを行なう。下半身を冷やさない。日常での姿勢の見直し。日常でのからだの使い癖を見直す等が大事になってきます。




ジャンパーズニー、

ジャンパー膝とはスポーツにより膝伸展機構を過剰に使っていると起こる症状です。膝伸展機構とは膝を曲げ伸ばしするときに使う器管(大腿四頭筋、大腿四頭筋腱、膝蓋骨、膝蓋靭帯、脛骨粗面)で構成されています。ジャンプ、キック、ステップなどの動きを繰り返し行うスポーツ選手に多いと言われています。もともとバレーボールやバスケットボールの選手に多かったことからジャンパー膝と名づけられました。典型的な症状は膝蓋骨の上部に痛みを認める大腿四頭筋腱炎、膝蓋靭帯に痛みを認める膝蓋靭帯炎があります。膝蓋骨の下端に骨片や骨化異常、石灰像を認めるSinding-Larsen-Johansson病やオスグット病(オスグットシュラッテル病)なども広義のジャンパー膝と捉えられることがあります。

原因 
大腿四頭筋の柔軟性低下が要因の1つに挙げられます。特に成長期の長身選手は、骨の成長に筋肉の成長が追いつかず、相対的筋短縮(筋肉が硬い)状態を招いた結果、筋肉が運動による負荷を吸収することができないため、そのストレスが末梢の膝蓋骨周辺に蓄積するために起こる慢性・疲労性障害です。

治療法…保存療法を原則とします。初期段階では痛み止めの服用や湿布で治療を行い、熱感が消失した後、超音波治療器や低周波などによる物理療法を用います。さらに最近では、ヒアルロン酸の注入や超音波対外衝撃波を用いることもあるようです。ただ、保存療法で半年以上回復がみられない場合は、手術に至ることもあります。圧痛のみならず運動時に感じる痛みも完全に消失して、大腿四頭筋の柔軟性が得られ、尻上がり現象(踵とお尻をつけようとしたときに、大腿四頭筋が伸長されるため疼痛が誘発されるのを防ぐために尻を上げる逃避現象)がなくなったあと、徐々に競技を再開することが大切です。
再発を予防するためには、スポーツ現場で可能な大腿四頭筋の固さのチェックとストレッチ、膝前面のアイシングを徹底しましょう。アイシングはクールダウンの時だけでなく、ウォーミングアップ時にも取り入れてストレッチをしながら冷やすことも効果的です。




ランナーズニー

ランナー膝とは、陸上の長距離の選手に特徴的な膝の障害です。ランニングによって、膝関節に衝撃が加わることや、屈伸やひねりなどの動作により、膝関節周囲の靭帯や軟骨などの組織を傷つけることによって痛みとしてあらわれます。ランナー膝は、膝を動かすと膝蓋骨と大腿骨の下端がすれ合う状態です。膝蓋骨は円形の骨で、膝の周囲の靭帯や腱がつながっています。ランニング中、正常な状態であれば膝蓋骨はわずかに上下に動き、大腿骨に触れることはありません。
ランナー膝はランニングによる膝関節周辺のスポーツ障害の総称で、さまざまな病態が含まれます。他には、狭義のランナー膝として腸脛靱帯が膝部外側で摩擦し、痛みが発生する腸脛靱帯炎があります。腸脛靱帯炎はランニングによる膝障害の代表です。膝の屈伸運動を繰り返すことによって腸脛靱帯が大腿骨外顆と接触して炎症を起こし、疼痛が発生します。特にマラソンなどの長距離ランナーに好発します。ランニングによって起こる疾患の1つで、長距離ランナーに多発する事より「ランナー膝」とも呼ばれています。

原因 
過剰なランニング時間と距離、柔軟性不足(ウォームアップ不足)、休養不足、硬い路面や下り坂、硬いシューズ、下肢アライメント(内反膝)など、さまざまな要因があります。ランナー膝は構造的な異常が原因で起こることがあり、たとえば膝蓋骨の位置が正常よりも高すぎるか低すぎる、膝蓋骨と筋肉の位置のずれ、太ももの裏側の筋肉が硬い、アキレス腱が硬い、正常なら膝の安定に役立つ太ももの筋力が弱いといった原因があります。太ももの筋力不足では、筋力が弱いために膝蓋骨が横に動いて太ももの骨とすれてしまいます。
腸脛靱帯炎では股関節から脛骨(スネ)の外側に腸脛靱帯が付着しているので、股関節や膝の屈伸にともない膝の外側の突起部分ですべり摩擦をおこします。
ランニング、ジョギング等のスポーツで股関節や膝を使いすぎると摩擦に耐えられなくなり、膝の外側の部分で炎症をおこします。
症状としては、主に膝の外側の圧痛、膝の曲げ伸ばしの痛みですが、膝の痛みの症状が強くなると膝を曲げずに棒足状態でしか走れなくなることもあります。

治療法…保存療法が原則です。治療法としてはランニング、ジョギング等の運動の制限、アイシング、その後の温熱、電気療法、腸脛靱帯に関連した部位(股関節、膝関節等)のストレッチにより、症状の改善が期待出来ます。さらに消炎鎮痛剤の投与や、超音波などの物理療法を行います。いったん症状が出現すると、簡単には消失しないので発症初期の決断、適切な休養期間が大切です。



頚椎後縦靭帯骨化症
頸椎を支えている後縦靭帯が骨になる病気で、遺伝的に日本人に多くみらます。靭帯が骨化すること自体が問題になることは少ないのですが、骨化した靭帯が脊髄を圧迫することで、手足にさまざまな神経症状を現すようになります。 現在のところ、靭帯が骨化する機序についての詳細は不明です。

原因 
脊柱は椎骨が積み重なってできていますが、それらの椎骨をつないで支えている組織のひとつに靭帯があります。この靭帯には、椎骨の前側にある「前縦(ぜんじゅう)靭帯」と後側にある「後縦靭帯」があります。 
後縦靭帯は脊柱管に面しているので、従来軟らかい組織が骨化して硬く大きくなると、脊柱管内にある脊髄を圧迫してさまざまな神経症状を現します。 
手足のしびれや痛みで発症することが多く、また、手指の運動がうまくできなくなり、箸が持ちにくい、ボタンが掛けにくい、字が書きにくいなどといった症状が出てきます。脚では「痙性(けいせい)歩行」といって、脚が突っ張って歩きにくくなります。さらに症状が進むと、排便・排尿障害も起こることがあります。 
脊椎の骨化する程度によって、それぞれ腰椎後縦靭帯骨化症、胸椎後縦靭帯骨化症、頚椎後縦靭帯骨化症と呼ばれます。一方、脊髄の後方に存在し、脊椎椎弓間を連結している靭帯は黄色靭帯といい、これが骨化すると黄色靭帯骨化症といいます。黄色靭帯骨化症は、脊髄麻痺を生じる疾患であり、胸椎部に好発します。何が原因で後縦靱帯骨化症になるのかは、多方面にわたって研究されていますが、はっきりした原因は不明なようです。後縦靱帯骨化症になる人の比率は男性と女性では2:1で男性が多く、発症する年齢は40歳以上がほとんどです。 
後縦靱帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)が頚椎に起こると、初発症状として首筋や肩胛骨周辺に痛みやしびれ、また、手の指先にしびれを感じるようになります。上肢の痛みやしびれの範囲が次第に拡がり、手指の運動障害のため両手の細かい作業が困難となります。また、下肢のしびれや知覚障害、足が動かない等の運動障害が出現してきます。進行すると下肢のしびれ、痛み、筋力低下、上・下肢の腱反射異常、病的反射、知覚鈍麻などが出現し、痙性麻痺を呈します。脊髄麻痺は四肢に対称的に出現することが多く、前横断脊髄麻痺となれば、頻尿、開始遅延、残尿感、便秘など膀胱直腸障害も出てきます。後縦靱帯骨化症の症状が重くなってくると排尿や排便の障害などで日常生活に介助を必要とする状態にもなります。後縦靱帯骨化症の初発症状は上肢のしびれや痛みを症状とするものが約40%、項頸部のこりや痛みを訴えるもの約34%、下肢のしびれや痛みを症状とするもの約16%、下肢の運動障害が約13%だそうです。後縦靱帯骨化症は慢性進行性のかたちをとるものが多いようで、良くなったり悪くなったりしながら長い経過をたどり、神経障害が次第に強くなってきます。

治療法…保存治療には、頸部の安静のために頸椎カラーを装用します。薬物療法では、痛みに対しては非ステロイド性消炎鎮痛薬や筋弛緩(しかん)薬を用います。温熱療法や牽引(けんいん)療法も用いられます。約3カ月治療をしても症状が改善しない場合は、手術療法を考えます。
すでに脊髄障害により歩けなかったり、排尿・排便障害がある場合は、早めに手術するほうがよいですが、靭帯骨化があるだけで著しい症状がない場合は、経過を観察するだけでよいこともあります。
手術療法では、頸部の前から手術する方法と、頸部の後方から手術する方法があります。前からの方法は、「頸椎前方徐圧固定術」といい、脊髄の圧迫されている箇所が少ない場合に行われます。この際には骨移植が必要になり、通常は腸骨(骨盤の骨でベルトのかかる部分)から移植骨をとります。後ろからの方法は、脊髄圧迫箇所が多い場合に用いるもので、主に「椎弓(ついきゅう)形成術」が用いられます。
後縦靭帯骨化症の治療には手術療法と保存的治療があります。まず頚椎の安静保持を保つため、保存的療法では頚椎の外固定装具を寝ている時以外に装着します。頚椎はこの時快適な位置にないといけません。装具は高さの調節ができるものがよいようです。入院して、持続的に頚椎を牽引する場合もあります。入院管理の下に持続牽引する期間は約一ヶ月くらいです。牽引療法の効果は、胸椎や腰椎では頚椎よりも少ない傾向にあります。そのほか、消炎鎮痛剤、筋弛緩剤等による薬物療法で自覚症状の軽減が得られることがあります。症状が進行し始めると保存的治療の効果は期待できなくなるため手術治療します。これには前方手術と後方手術があり、背骨が丸くなっている胸椎では前方進入法が選ばれ、腰椎では後方進入法がよく選ばれます。前方進入法は神経の圧迫を取るため骨化部位を摘出し、その部位を自分の骨で固定します。後方進入法では骨化部位はそのままにして神経の入った脊柱管を拡げます。



腰椎分離症 腰椎すべり症 

症状 
腰椎分離症は腰椎の骨の一部が離れてしまうもので、腰椎すべり症は腰椎の位置がずれたものをいいます。腰椎が不安定になって、神経を刺激して腰痛の原因になることがあります。 
最も多い症状は腰痛です。長時間の立ち仕事や、同じ姿勢を続けること、重労働のあとなどに痛みが強くなります。鈍く重い痛みで、体を後ろに反らせると痛みが強くなります。また、脚の痛みやしびれが出ることもあります。 
腰椎分離症では、主に腰を後ろへ反らせると腰の痛みを感じます。長時間立っているような場合でも腰がつらくなります。しかし、腰椎が分離していても、必ず腰が痛くなるわけではなく、無症状のままスポーツを続けている人もいます。
 

原因 
腰椎分離症は椎弓の部分で腰椎が分離してしまう病態です。多くは子どものころにスポーツなどで繰り返し負荷がかかったために、疲労骨折を起こしたものと考えられていますが、すべての人が分離症になるわけではなく、体質的な要素もあります。 
腰椎は、正常では軽く前方に弯曲しています。下の腰椎は、椎間板や椎間関節によって、すぐ上の腰椎がずれないようになっていますが、椎間関節の形や椎間板の変性によって上の腰椎を固定しにくくなり、ずれが生じます。これを「腰椎変性すべり症」といいます。
一方、腰椎分離症でも下の腰椎がすぐ上の腰椎を制動することができなくなり、ずれが起きます。これを「腰椎分離すべり症」といいます。両者とも、すべってずれが大きくなると、神経を刺激することや圧迫することがあります。

治療法…
保存治療には、装具療法、薬物療法、理学療法、ブロック治療などがあります。
保存治療の基本は安静で、コルセットを装用して動きを制限することもあります。薬物療法では、疼痛に対して消炎鎮痛薬や筋弛緩薬を用います。
理学療法では、温めることで末梢の血液循環がよくなり疼痛が改善するので、温熱療法も用います。やや特殊な方法として、神経に局所麻酔薬を注射する神経ブロックがあります。神経ブロックは初回治療的な意味もありますが、現在の痛みが確かに腰の神経が圧迫されて生じているためであるという診断的な意味でも用いられ、その他の腰痛を来す内臓疾患との鑑別に用いられます。
これらの保存治療でも症状が改善しない場合は手術療法が行われます。腰椎分離症には、分離部の固定術が行われます。腰椎すべり症では、すべっている椎間の固定術を行います。固定術は骨盤などから自分の骨を移植する場合と、人工骨を用いる場合があります。また症例によっては、固定の補助として金属製の器具を使う場合もあります。




坐骨神経痛

坐骨神経は腰椎から出た神経と仙骨から出た神経が合わさった非常に太い神経です。人体の中で最大の神経でペン軸ほどの太さがあります。坐骨神経痛は、神経が腰椎の隙間から出て骨盤をくぐり抜け、お尻の筋肉から顔を出す間のどこかで、圧迫や絞扼などの障害を受けた為に発症すると言えます。坐骨神経痛は病名ではなく、症状に対する名前です。臀部から脚にかけて走行する坐骨神経が何らかの原因で圧迫されることにより痛みが生じます。坐骨神経の経路と分布領域に痛みのあるものが坐骨神経痛と呼ばれています。 坐骨神経痛は、神経が圧迫などの障害を受けた為、腰・臀部~下肢にシビレや疼痛を発症するものと言えます。 
症状は、特に動いていなくても、太ももから足の裏にまで痛みを感じることがあります。ある日突然に、太ももの痛みやしびれが現れてくるケースもあります。急性腰痛のように急性的な痛みではなく連続的に起こってきます。また痛み以外に下肢のシビレや歩くのもつらいと感じる場合もあります。 
坐骨神経痛とは腰からお尻、太ももの後ろを通り足の先まで伸びる坐骨神経が何らかの理由で障害を受けるとお尻から太ももの後ろ側、膝から下の足の外側などに重だるい感じやしびれが生じるのが主な特徴です。
 

原因 
坐骨神経が圧迫や牽引を受けていることが考えられます。特に梨状筋は、骨盤の中心にある仙骨から股関節に向かって、お尻を横切るように付いています。この梨状筋のすぐ下を坐骨神経が走っているため、梨状筋に異常な緊張状態が起こると、神経を圧迫してしまうのです。原因となる部分が、腰椎なのか、お尻の筋肉なのか、太ももの筋肉なのか検査をして調べることが大切です。現れている症状は同じように見えても、原因によって対処法は異なります。年齢により異なりますが、比較的多いのがぎっくり腰から腰痛が慢性化したもの、次に梨状筋症候群が挙げられます。この梨状筋が炎症もしくは過度の緊張状態になると、その下を通る坐骨神経を圧迫して神経の走行に沿って痛みがでます。梨状筋症候群は比較的緩徐に発生し、通常はラセーグ徴候が陰性となります。

治療法…
坐骨神経痛の治療は坐骨神経がどこで圧迫しているのかを詳しい問診・検査によって探し出し、背骨の調整、筋肉の緊張の緩和、姿勢の改善などを行なうことで、圧迫している部分への負担を取り除いていきます。 
0主な検査としては、神経の働きを調べるための感覚や運動の検査、神経の圧迫・損傷部位を調べるための神経や関節・筋肉の負荷テスト、身体の全体的なバランスを見るための姿勢検査、そして、筋肉の緊張や関節の動きを見るための触診などがあります。これらを行なうことで、原因や損傷の程度、治療部位などを見極めていきます。 
整形外科では、 坐骨神経痛 の原因を診断後  坐骨神経痛の治療 としては、軽症の坐骨神経痛には物理療法(牽引・温熱・電気・マイクロ・ホットパック・SSP)など、痛みのやや強い 坐骨神経痛の治療 には、神経ブロック注射なども、夜も眠れない・激しい痛みで日常生活を送れないそんな激痛の伴う 坐骨神経痛の治療 には、原因疾患(椎間板ヘルニア・腰痛分離・すべり症)の手術が行われることもあります。 
はり・灸・整体・マッサージなどでは、これが 坐骨神経痛の治療 というものはありませんが、腰を含め全身の調整を行う事を坐骨神経痛の治療として行う治療院を選ぶといいでしょう。




腓骨神経痛 
腓骨神経は足首や足の指を動きや、足の外側の皮膚感覚を司る働きがあります。腓骨神経が麻痺すると一般的に下腿外側から足の甲にかけてのしびれや感覚異常があり、足首から先を上げることができない状態になります。また、障子の敷居で足を引っかかることや、サンダルが脱げやすいといった症状がみられることがあります。

原因 
腓骨神経のはたらきは、足首や足指を持ち上げ、下腿外側の皮膚感覚を支配します。また、膝関節の末梢で圧迫を受けやすいことがわかっています。腓骨神経麻痺を発症する原因は、長い時間にわたって足を組む姿勢を続ける事や、しゃがみ込むような膝を曲げた姿勢をとること、硬い床の上で寝ること等が挙げられます。また関節リウマチを患っている人は、上記に挙げられた原因に該当しなくても関節の変形により腓骨神経麻痺を発症する事があります。 
腓骨神経は最も外傷を受けやすい神経の一つです。 股関節部の脱臼や坐骨神経麻痺でも腓骨神経に障害が及ぶ事もあるようです。睡眠時・泥酔時・長時間しゃがんだとき、あるいはギプス・副子などの圧迫、ときには神経炎による麻痺もみられます。足を組むことが原因で腓骨神経に症状が出ているなど、症状が軽く明らかな誘因がある場合には、足を組まないように座るなど生活習慣の改善で軽快することがほとんどです。その予防のためには膝に負担がかかるような姿勢をしないようにする事も重要となります。

治療法…重症例では、外科的な神経開放術が治療法として行われることがあります。腓骨神経麻痺は腓骨神経痛という別名があります。足の側面の細いほうの骨である脛骨にそって通っている神経が、腓骨神経です。 
この腓骨神経が神経痛となって酷い痛みを発生させます。酷い痛みというより、激痛と強烈な痺れを感じる事があり苦痛以外の何物でもないそうです。ところが、この辛い症状を引き起こす病気の治療法は確立されていません。 
この腓骨神経麻痺は、手術後の患者さんや、寝たきりの人に良く見られる症状ですが、痛みを根本から治療する方法がありません。また交通事故などで腰等を痛めた方もこの麻痺を発症する事があるそうです。ほとんどのケースにおいて、腓骨神経が機能を回復する可能性を残す、いわば休眠中のような状態であることが多いそうです。病院の医師から神経がまた通って感覚を取り戻すのを待つしかない、と言う風に言われる事もあるそうです。神経が死んだわけではなく、情報のやりとりが何らかの形で寸断されている状態だと説明されます。といっても辛い痛みに耐えながら、神経が復活するのを待つだけと言うのは非常にしんどい事です。鎮痛剤の処方や痛みを取り除く対処法を受けながら、希望を持っていきましょう。



膝各靱帯損傷 
前十字靱帯損傷

症状 
受傷より3~6週間でほぼ通常の歩行や軽いスポーツ活動が可能となることもあります。しかし、靭帯が断裂してそのままにしておくと、「膝くずれ」と呼ばれる症状が出現することがあります。「膝くずれ」とは、ふいに膝を捻る様な動作をした際に体を支える事が出来ず、突然ガクッと膝が折れるような症状を言います。「膝くずれ」を放置し、スポーツ活動や日常生活を続けると膝半月板や関節軟骨が痛み変形性関節症になります。
 

原因 
前十字靭帯は大腿に対して下腿が前方に移動する動きを制御する作用を有する靭帯です。前十字靭帯は、バスケットボールやバレーボールのジャンプ着地時に膝を捻ったり、アメリカンフットボールやサッカーなどでコンタクトプレー時に損傷がみられます。受傷時に『ブチッ』と音を感じる患者さんも少なくありません。当然、強い痛みのためのその後プレーを続ける事は、困難であり、前十字靭帯は関節内部にある靭帯のため断裂部からの出血は関節内にたまります。他にも膝を前方に引っ張った時に膝の「ゆるみ」を確認することが出来ます。
 

治療法…
前十字靭帯は一度断裂してしまうと特殊な条件が整わない限り自然につながることや、断裂部を縫合して治すことは出来ません。したがって、靭帯再建術(他の組織を使い手術的に靭帯を作り直すこと)を行うことになります。
ただ、この靭帯を損傷してしまった人すべてが手術を受ける必要があるわけではありません。手術をするかどうかは、「膝くずれ」の有無や程度、年齢、スポーツレベルによって決められますが、基本的には「膝くずれ」の有無に関わらず10~20歳代で競技レベル以上のスポーツを行う人は再建術が必要です。
再建方法には何種類かありますが、合併損傷がなければ手術後6~10ヶ月でスポーツ復帰が可能です。ただし「膝くずれ」が放置され関節軟骨の損傷がひどい場合は、スポーツ復帰はおろか再建術が出来ない事もあります。
また「膝くずれ」が起きず手術をしない場合でも、膝にゆるみがあるため知らず知らずの内に半月板や軟骨が傷んでくる事があるので専門医の定期的なチェックが必要です。
いずれにしても合併損傷の有無、スポーツ種目、レベル、年齢などにより治療の方法やスポーツ復帰への道も様々ですので適切な診断が重要になります。


後十字靭帯損傷

症状
後十字靭帯は大腿に対し膝の屈曲位での下腿の後方への安定性に重要なはたらきをもつため、損傷すると下腿が後方へ動揺する(ぐらつく)事になります。打撲した下腿前面の痛みや膝裏の痛み、腫れ、運動障害です。時間の経過した症例では関節の不安定性や脱臼感を訴えます。

原因 
交通事故や転倒で、膝が前方から強打されることにより、後十字靭帯が損傷します。

治療法…
保存的治療と手術的治療とに分かれます。後十字靭帯損傷は前十字靭帯損傷に比べて日常生活動作に支障を来たす事が少ないため、多くは保存的に2~3週間のギプス固定の後、装具療法筋力強化訓練でリハビリを行っていきます。手術的治療は、若年者で、動揺性の著しい場合やどうしてもスポーツや日常生活に支障をきたす場合に、合併損傷の有無、年齢や性別、職業、スポーツ種目等を考慮した上で前十字靭帯損傷と同様に関節鏡手術による靭帯再建術を行います。 




内側側副靭帯損傷

症状 
受傷時「ボキッ」と言う断裂音と共に膝の痛みや腫れを訴え、運動制限や歩行障害を認めます。時間の経過した症例では膝が「ガクガク、グラグラ」すると言う不安定感を訴えます。 
1度(靭帯の伸張又は一部線維のみ断裂)
・関節内側に軽度の圧痛
・膝の可動域は正常である
・関節の不安定はない

2度(靭帯線維の断裂が多数見られる)
・かなりの関節硬直がある(膝の伸展ができない)
・不安定さがある
・関節内側に強い疼痛と圧痛

3度(靭帯の完全断裂)
・受傷後の疼痛はあまり強くない(断裂している為)
・膝の内側の安定性はない
・膝くずれが時々おこる 

原因 
内側側副靭帯損傷は膝に主に外反動揺性(外側に反る不安定性)を防止している靭帯で、外反や外旋(外側に反ったり回転する力)など強い捻り動作を強制されると切れてしまいます。また、急な方向転換するスポーツや関節の弛緩性がない、大腿部の筋力不足といった原因があげられます。膝に外反ストレスを加えると不安定性が確認され、関節穿刺にて血腫(関節内に血が溜まる状態)を認めます。不安定性の程度によって、1度(疼痛のみで不安定性はない)、2度(膝を伸ばした状態、伸展位で不安定性はないが、30度ほど屈曲すると認められる)、3度(伸展位で不安定性を認める)に分類されています。単独の損傷のことが多いのですが、3度の不安定性がある場合は前十字靭帯損傷や半月板損傷を合併している可能性があります。
 

治療法…
治療は保存的治療(手術しない方法)と手術的治療とに分かれます。保存的治療は軽度や中程度損傷例、他の靭帯損傷(十字靭帯損傷、半月板損傷など)の合併を認めない症例が対象となり、ギプス固定装具療法筋力強化訓練で経過観察します。新鮮例で単独の損傷であれば、ギプスや内側側副靭帯用サポーターの装着でほとんどの場合治ります。しかし、新鮮例で十字靭帯損傷を合併している場合や陳旧例では、靭帯縫合術や靭帯再建術の手術が必要なこともあります。手術の方法は年齢や性別、趣味、活動性を考慮した上で靭帯修復術や各種の靭帯再建術などが検討されます。



外側側副靭帯損傷

症状
症状は内側側副靭帯損傷とほぼ同様で、膝の痛みや腫れ、膝に内反ストレスを加えると不安定感を訴え、運動制限や歩行障害を認めます。
膝の外側の腫脹、圧痛があり、そして側方動揺性を認めます。この損傷は比較的まれです。

原因 
受傷の状況としては物とか人が直接、膝にぶつかり発症する接触損傷、ジャンプ、着地、ストップなどの動作で膝に加速力、減速力が働くことによって起こる非 接触損傷、スキー板などの先端が引っかかり膝に損傷が加わる介達(かいたつ)損傷の3型があります。接触損傷はラグビー、アメリカンフットボール、柔道、 非接触損傷はバスケットボール、バドミントン、サッカー、介達損傷はスキーなどにより発症することが多く、またスポーツ以外では交通事故による接触損傷が 多くみられます。
膝靭帯損傷は通常単独で起こりますが、複数の靭帯が同時に切れる複合損傷となる場合もあります。靭帯別にみると、損傷頻度は内側側副靭帯と前十字靭帯が高く、後十字靭帯は時にみられ、外側側副靭帯が切れることは非常にまれです。
外側側副靭帯損傷は膝に内反力が強制されて(膝の外側に張力が働いて)発生します。単独での損傷は少なく、多くは十字靭帯損傷を合併しております。
外側側副靭帯損傷は膝の外側を補強する靭帯で膝の内反動揺を防ぐ役割があります。外傷性の外側側副靭帯損傷は、単独靭帯損傷としてはほとんど生じず、十字 靭帯損傷に合併して起こります。言い換えれば、十字靭帯損傷を受傷された方に外側側副執帯損傷を合併していることで発見されることが多い損傷です。原因と しては、主に膝の過度の内反が作用したときに発生します。

治療法…
比較的まれな損傷で通常、強固な靭帯修復術が必要なことが多い疾患です。
治療は保存的治療と手術的治療とに分かれます。保存的治療はギプス固定や装具療法、筋力強化訓練にて経過観察します。しかし、外側側副靭帯損傷の大半は十 字靭帯損傷を合併しているため、往々にして手術的治療が必要となります。術式は靭帯修復術や各種の再建術が検討されます。



半月板損傷 
半月板は膝内部の内側と外側に1枚ずつあります。大腿骨と脛骨からなる関節面に介在して膝の動きをスムーズにしたり、膝関節の動き(屈曲・伸展、内旋・外旋)に際して膝関節を安定させたりするとともに、ジャンプなどの衝撃を分散させるクッション的な役割(衝撃吸収)を果たしています。この半月板が、スポーツ活動などによって膝をひねったときにストレスでこすれて損傷(断裂)することがあります。半月板を損傷すると膝関節の疼痛や運動制限が発生します。 

症状 
痛み、関節水症、関節の可動域の制限が主な症状です。痛みは慢性期になると運動時痛、歩行時痛、立ち上がり時などの痛みがでますが、一番激しい痛みは嵌頓(かんとん)時の痛みです。この嵌頓とは断裂した半月の断裂片が大腿骨顆を乗り越えて顆間窩(かかんか)まで転位し、はさまりこんだ状態になります。この状態では膝は屈曲できますが伸展は30°以下しかできず、膝を動かそうとすると激痛が生じます。またこの状態が続くと関節水症になることがあり、変性半月板損傷では、この水症を多く生じるのが特徴です。関節の可動域制限は伸ばせないことがほとんどで、バケツ柄状損傷や円板状半月板で生じることが多くなっています。
理学的所見では、内側半月板損傷では内側の関節の間に、外側半月板損傷では外側の関節の間に自発痛、圧痛があり、慢性例では大腿四頭筋の萎縮を認めます。 
急性症状、つまり“ガツン”と1回の急激なストレスによって受傷したばかりのときは、疼痛が主症状であり、いわゆる奥歯に物が挟まったような痛みや、膝を伸ばすときに一瞬引っかかるような違和感(キャッチング)が常にあります。断裂部位が大きく、関節内に半月板の一部が嵌入〈かんにゅう〉(はまる)したケースでは、関節がある角度から伸展できない状態(ロッキング症状)となり、激痛及び可動域制限が起こり、歩行ができなくなるケースもあります(写真2)。半月板の損傷部位に一致して膝関節部に圧痛及び運動時痛があります。膝関節を屈曲―伸展しひねりを加える手技(McMurray test)で痛みを生じます。内側半月板損傷のほうが、外側半月板損傷より5倍も多く発生しています。 
慢性化すると関節炎が起こります。膝関節に水や血がたまる水腫や血腫を合併します。さらに長期化すると、患側を無意識でかばうために大腿四頭筋が萎縮してきます。さらにひどくなると、断裂した半月板がめくれて大腿骨や脛骨の関節の軟骨を傷つけ、骨を変形させる(変形性膝関節症)原因にもなります。 
一般的に内側半月板の方が外側半月板よりも傷害の件数が多いと言われています。
これは内側半月板の方が、脛骨に固く着いているとか、外反傷害(外側から内側に向かう力によって起こる傷害)のほうが多いからだとか言う人もいます。この場合、内側靭帯と前十字靭帯を伴う事が多くあります。ですから、膝の検査をする場合、靭帯だけ、半月板だけでなく、大きなビジョンをもって両方の検査と膝関節全体の検査を忘れてはいけません。 
半月板損傷は縦、横、斜めいずれの方向にも損傷の可能性があります。外側に近いほど(外側三分の一)血流が多いため怪我をした後、膝にかかる負担を最小限にとどめ、鍼灸を行うことによって手術をしなくても治癒する可能性が高いと言えます。 
半月板損傷の一番代表的な症状は膝がロックする事です。膝が固まってしまって伸ばす事も曲げる事も難しくなります。そのほかに、膝が崩れそうな感覚、スクワットが困難になる、関節部の痛み、腫れ、時に筋肉の減少などでしょう。
膝が10-30度の屈曲でロックする場合、内側半月板損傷が見られ、70度以上の場合、外側半月板損傷が見られる場合が多くあります。もし膝の不快感、ロックなどになかなか治る徴候が見られない場合、内視鏡による損傷部分の除去手術を行うことになります。膝がロックしない場合でもMRIや内視鏡の検査を行う場合もあります。
 

原因 
膝関節に異常な屈曲、回旋力が働いた時に、大腿骨、脛骨関節接触面の生理的な軌道がずれ、半月板の一部が関節接触面の間にはさみ込まれることがあります。この時に半月板内に引き違い応力が働き、半月板は断裂するか、関節包から剥離します。そして損傷の形態から縦断裂(長くなるとバケツ柄状断裂)、横断裂、水平断裂、それらの組み合わさっているもの、変性断裂などに分類されます。また原因として外傷性、半月板変性によるもの、先天性の円板状半月によるものがあります。
外傷性では以前は労働災害によるものが多くみられましたが、最近はサッカー、ラグビー、柔道などのスポーツによるものが増えています。また前十字靭帯損傷と合併することが多くみられます。そのため同時に損傷する場合と、前十字靭帯損傷後の膝の不安定性のため2次的に起こる場合があります。
変性によるものは内側半月板に多く、関節軟骨にも変性が多くみられます。また円板状半月損傷はほとんどが外側です。内側半月板と外側半月板との損傷頻度は、欧米では5~7:1と圧倒的に内側半月板損傷が多いのですが、日本では外側半月板損傷の発生が多く、これは日本では先天性の外側円板状半月が多いためと報告されています。最近では欧米と統計が似てきており、生活様式の洋風化と少しは関連している可能性があります。 
膝をひねるようなあらゆる場面で起こりますが、ほとんどはスポーツ活動中に発生しています。ジャンプ着地などに際して膝関節が屈曲しつつ回旋(ひねり)が加わると、水平方向のストレスが加わります。そのストレスによって半月板を部分的もしくは全体的に損傷(断裂)します。例えば、片足で床を滑ったとき、横から膝にタックルされたとき、ジャンプ着地時に膝が外反屈曲してひねりが加わったとき、などに発生します。水泳の平泳ぎでも起こります。平泳ぎで起こるのは膝に繰り返しのひねりの力が加わるためであり、ランニングなどの単純な動作でも徐々に半月板が摩耗して起こります。 
半月板を単独で損傷するよりもむしろ、前十字靱帯や内側側副靱帯の損傷を併発しやすく(約6割)、関節軟骨の損傷を伴うこともあり、注意を要します。また逆に、前十字靱帯単独損傷の後遺症で膝に緩みが生じ、それが誘因となって半月板を損傷するケースも多く見られます。

治療法…
保存療法としてどのような時期の患者さんに対しても大腿四頭筋強化訓練の効果が認められますが、嵌頓症状や関節水症を繰り返すような患者さんには漫然と継続すべきではありません。
手術療法としては、以前は半月板全切除術が行われていましたが、半月板欠損が変形性膝関節症の早期進行の主な原因となることが明らかになり、現在ではできるかぎり半月板を温存することが原則になってきています。そのため半月板切除術は縫合不能な小損傷または複合損傷、変性損傷、円板状半月板損傷などで行われるにすぎず、それもあくまでも部分切除です。また半月板の周辺部1/3には血行があるため、半月板縫合術が最近では積極的に行われるようになってきていますが、現在、適応を広げすぎている感じがします。当然のことながらよほどのことがないかぎりは、両手術とも関節鏡視下で行われるのが普通です。 
多くは保存的治療で症状が軽快します。軽症であれば、装具やテーピングなどの補助補強、疼痛軽減目的でのリハビリテーションを行います。初期には局所の安静、関節穿刺〈せんし〉による関節液の吸引、局所麻酔剤やステロイド剤(消炎効果)の注入、最近ではヒアルロン酸注射(トピックス参照)を行います。また、筋萎縮予防や疼痛の軽減を目的として、大腿四頭筋、膝関節周囲の物理療法(低周波や干渉波による電気刺激)も実施します。 
ロッキング症状、もしくは繰り返しの半月板損傷、持続する疼痛、しつこい水腫(膝に水がたまる)などがある場合に手術を行います(写真4)。最近では関節鏡視下(内視鏡)で半月板を切除したり、半月板辺縁部の断裂例では縫合術を行ったりします。半月板は血管分布が乏しいため、縫ってもくっつかないままの状態がほとんどです。手術して治るというのは厳密には正確ではなく、今の問題を軽減して、リハビリテーションなどを行ってうまくつきあっていく方法を見つけていきます。術後2~3週目より活動的なリハビリテーションを開始しますが、術後2ヵ月くらいは激しい運動は避けるべきです。スポーツの完全復帰は可能です。



足 内反捻挫 
いわゆる"足関節捻挫"は足首にみられる全外傷のうち75%を占めるとされ、外傷の中でも発生頻度の高い疾患のひとつです。なかでもスポーツ活動中での発生が最も高く、全スポーツ傷害の10%を占めています。
足関節捻挫は、内がえし捻挫と外がえし捻挫に区別されますが、実際には内がえし捻挫がそのほとんどで、足首の外側の骨の周囲が痛む場合がほとんどです。足首の外側の靱帯のうち、前距腓靱帯と踵腓靱帯が損傷を受けることが最も多く、その損傷の程度によって重傷度が異なってきます。このふたつの靱帯の過伸展状態をGradeⅠ、部分断裂をGradeⅡ、完全断裂をGradeⅢと分類され、靱帯の損傷があっても断裂のないもの(GradeⅠ)が狭義の足関節捻挫です。靱帯の断裂を伴うもの(GradeⅡ、GradeⅢ)と治療方法とその経過予後が異なります。内反捻挫は腓骨筋腱亜脱臼を起こす事もあります。何回も受傷し腱が伸びてしまうと症状が悪くなります。 


症状 
症状はいずれの場合も疼痛、腫脹、熱感、皮下出血が出現し、靱帯断裂を伴うものがその程度がひどいようです。GradeⅠとGradeⅡ、Ⅲの大きな違いは、足首のぐらつき(不安定性)の有無です。

重症度

損傷の程度

 症状

軽症(1度)

靱帯が一時的に伸びた状態

痛みは軽い
腫れはない

中等症(2度)

靱帯の部分断裂

痛みが強い
腫れは中等度

重症(3度)

靱帯の完全断裂

痛みが強い
腫れも強い

1度:足関節の不安定はなく、局所の腫れも少ない。圧痛も軽度で多少動かせる。 
2度: 切れた感じの音がしたり、関節部に腫れ圧痛が激しい。受傷後2~3日経っても腫れがでてくる。 
3度:受傷時に亜脱臼を生じて元の位置に戻っている状態です。関節の外側全体に腫れ、圧痛が強く、足関節の不安定が強い。足関節に体重をかけて歩く事はむずかしい。
原因 
バレーボールやバスケットボールなどの競技で特に多く発生します。ジャンプの着地時に人の足の上に乗り、足関節の内反が強制されて起こる場合が最も重症です。床で滑って足をひねった場合(自損例)は中等症の損傷が多く、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールなどにみられる接触プレーをはじめ、野球のスライディング、体操競技、テニスに多く発生します。

治療法…
治療は、ほとんどが保存的治療で改善しますが、足関節の不安定性を残すものは靱帯再建術が必要となる場合があります。靱帯が断裂していない場合は、弾力包帯固定やテーピング固定での治療、靱帯断裂を伴うものは、数週間のギプスシーネ固定後に装具療法を行います。 
軽症であれば、痛みがなくなり次第運動を開始します。 

中等症のとき
約1-2週包帯・テーピングなどの軽い固定を行います。痛みがあれば、さらに固定を 1-2週続けます。 (図3・4)
痛みが強いときは、痛めた足は、使わないようにします。無理に使うとかえって復帰が遅れます。言い替えれば、痛みを見ながら動かしていき、痛ければ動かさないということです。

重症のとき
約2-3週間ギプスを巻き、その後は、リハビリとなります。 
手術治療を行うことは少ないですが、重症のとき行われることがあります。


ホームケア…
動かせない間は、良い方の足や全身の筋力トレーニングを行います。
痛みがなくなればすぐ下腿筋力トレーニングを行います。筋トレは、地味で楽しくありませんが、復帰を早めるためにも、将来再捻挫しないためにもぜひ行ってもらいたいです。
痛くなく筋力トレーニングが行えれば、いよいよジョギングからはじめ少しずつ走る量を増やしていき、現場復帰となります。
トレーニング開始時に痛みや 不安定感があれば伸縮テープを使ったテーピングを巻いてトレーニングを行います。



有痛性外脛骨 
外脛骨とは足の舟状骨という骨の内側に存在する過剰骨(普通にはない余分な骨)で、10~25%の人に認められます。 
有痛性外脛骨は若年性のスポーツ障害として数多く見られる疾患の一つですが、成人になって痛みが発症することも少なくありません。また、偏平足ぎみの人は体重がより内側にかかり、症状が出やすいようです。外脛骨が存在しても痛みがない場合もありますが、スポーツによる「使いすぎ」や、シューズによる圧迫、発症の原因のほとんどは、スポーツ活動によるものです。
症状 
足の内側の痛みと腫れです。痛みは歩行時やスポーツ活動時に増悪し、安静にて軽快します。診断にはレントゲン検査が不可欠です。外脛骨は3つのTypeに分類されます。 
Type1 外脛骨が舟状骨と離れているもの 
Type2 外脛骨が軟骨板で舟状骨と結合しているもの 
Type3 外脛骨と舟状骨が完全に癒合しているもの 
Type2が多くみられます。 

治療法…
ほとんどが保存療法で改善していきます。 
患部の安静を行い、鎮痛剤、温熱療法など状態をみながら痛みの軽減を期待します。 
必要があれば固定・足底板の装着をさせます。 
3・4か月以上保存療法を行っても症状の改善がない例や、何度も再発を繰り返し、日常生活やスポーツ活動に支障を来すような場合を手術適応と考えています。 



有痛性三角骨 
症状 
距骨の後ろの突起の後方にある過剰骨の障害でその骨が、脛骨と距骨の関節や、距骨と踵骨の関節に挟まれて痛みが生じます。炎症が周囲の靭帯などに広がり、動かすことにより痛みを生じ、生まれつき余分に出来た骨、または足首の関節をささえる距骨にある突起が分離して炎症を引き起こしたり、関節間に挟まれたりして痛みを生じます。サッカー選手に特に多い障害です。 

原因 
インステップでボールを蹴ることや、クラシックバレーのポアント肢位(爪先立ち)など足関節を強く屈曲する動作の繰り返しにあるとされています。骨の成長を促す骨端核が成長期を過ぎた後も残っていることや、距骨が先天的に突起のように飛び出している場合、脛骨と足の骨の間にその骨が挟み込まれてしまうのです。重度の場合は、足首の屈曲が制限されることもあります。

治療法…
ストレッチやアイシングなどの治療を行っても症状が改善しないときは、手術で骨棘を切除することも考えなければなりません。ただ現在は、内視鏡を使って小さい傷で治療する方法を取ることも多いようです。 
このような障害を予防する観点から、最近では子供達へのサッカーの指導法も変わってきました。ボールを強く遠くへ蹴ることよりも、正確性を重要視するようになってきたのもその1つです。